- 社会的養育は、社会が子どもの養育に対して保護者とともに責任を持つという考え方に基づき、全ての子どもを対象として支援を行う考え方を表したものです。
全国には、さまざまな事情により家庭で暮らすことができない子どもたちが約4万5千人います。過去につらい体験を持つ子どもたちの存在を理解し、社会や地域で見守り育んでいくことが必要です。
家庭的な環境と位置付けられる里親は、家庭で暮らせない子どもたちの健やかな成長を育む受け皿として大きな意味を持ちます。
里親制度は、さまざまな事情で、自分の家庭で生活できない子どもに温かい愛情と正しい理解を持った家庭環境の下での養育を提供する児童福祉法に基づく子どものための制度です。家庭での生活を通じて、子どもが成長する上で極めて重要な特定の大人との愛着関係の中で養育を行うことにより、子どもの健全な育成を図ることを目的としています。
「保護者が死亡したり、養育を望めず、他に養育できる親族がいない子ども」や「将来は家庭での生活が見込めるが、当分の間、保護者による養育が難しい子ども」です。
中には里親家庭よりも施設での養育が望ましい子どももいます。
子どもが家庭復帰するまで、もしくは自立するまでの一定期間を養育する里親です。
認定要件
- ①保護を要する子どもの養育についての理解や熱意があり豊かな愛情を有していること
- ②経済的に困窮していないこと
- ③県が実施する養育里親研修を修了していること
- ④里親本人及びその同居人が欠格事由に該当していないこと
虐待を受けた子どもや特性のある子どもなど、専門的な知識をもって養育する里親です。
認定要件
- ①次に掲げる要件のいずれかに該当すること
- ア 養育里親として3年以上委託児童の
養育経験を有する者 - イ 3年以上児童福祉事業に従事した者であって、
都道府県知事が適当と認めた者 - ウ 都道府県知事がア又はイと同等以上の
能力を有すると認められた者
- ア 養育里親として3年以上委託児童の
- ②専門里親研修の過程を修了していること
- ③委託児童の養育に専念できること
※養育里親としての要件は
満たされていることが前提
養子縁組によって、子どもの養親となることを希望する里親です。
認定要件
- ①県が実施する養子縁組里親研修を修了していること
※養育里親としての要件(①、②、④)は
満たされていることが前提
保護者が死亡などにより養育ができない場合に、祖父母などの親族が子どもを養育する里親です。
認定要件
- ①要保護児童の扶養義務者及びその配偶者である親族であること
- ②要保護児童の両親その他の要保護児童を現に監護する者が死亡、行方不明、拘禁、疾病による入院等の状態となったことにより、これらの者による養育が期待できない要保護児童の養育を希望する者であること
※養育里親としての要件(①、④)は
満たされていることが前提
欠格事由(児童福祉法)
里親本人又はその同居人が次のいずれかに該当する者は、養育里親・養子縁組里親にはなれません。
該当要件
- ①禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者
- ②法、児童買春・児童ポルノ禁止法(児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律)又は政令第35条の5で定める福祉関係法律の規定により罰金の刑に処され、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなるまでの者
- ③児童虐待又は被措置児童等虐待を行った者その他児童の福祉に関し著しく不適当な行為をした者
- 単身なのですが、里親になれますか?
- 単身者というだけで里親になれないということはありませんが、養育に関する知識や適切に養育できる環境などが必要となります。 なお、委託に際しては、周囲の方々(親戚、地域の方等)や職場の理解を得られることをお願いしています。まずは、当センターにご相談ください。
- 共働きでも里親になれますか?
- 一般的には、子どもの養育に相応しい範囲であれば共働きの方でも里親登録はできます。ただし、委託に際しては、子どもの年齢や状況に応じて養育環境を整えていただく必要があります。
- 里親の年齢に制限はありますか?
- 法律上の規定は無く、宮崎県では年齢上限は定めておりません。
養育には体力・気力が必要ですので、乳児や幼児の里親は若い方が求められるでしょう。ただし、中高生など年長の子どもにとっては、その限りではありません。
養子縁組を前提とする里親の場合は、子どもが20歳に達した時、里親の年齢がおおむね65歳以下であることが望ましいと、里親委託ガイドラインに記されています。しかし、これについても絶対ではありません。まずは、当センターへご相談ください。
- 研修は、
①基礎研修(講義・演習1日、実習1日)
講義・演習 里親制度の意義と役割、要保護児童の状況等の講義、グループ討議 実習 児童養護施設等にて施設見学
講義・演習 社会的養護の担い手である里親として、子どもの養育を行うために必要な知識と子どもの状況に応じた養育技術等に関する講義 実習 児童養護施設等にて子どもたちとの触れ合い
児童福祉に関する資格保有や児童に関わる実務経験により、研修の一部が免除となる場合があります。
詳しくは、当センターまでお問い合わせください。
- 令和6年度の研修日程を掲載いたしました。
※場所については、決まり次第掲載いたします。
ご不明な点などございましたら、電話、mailにてお問い合わせください。
- 基礎研修
- 登録前研修
講義・演習
日程 | 令和6年7月20日(土) |
---|---|
場所 | 宮崎県防災庁舎 7階 75号室 |
実 習
県内の児童養護施設にて半日程度の施設見学(日程は個別調整) |
講義・演習
日程 | 令和7年2月15日(土) |
---|---|
場所 | 未定 |
実 習
県内の児童養護施設にて半日程度の施設見学(日程は個別調整) |
講義・演習
日程 | 令和6年5月18日(土)・19日(日) |
---|---|
場所 | 宮崎県防災庁舎 7階 75号室 |
実 習
県内の児童養護施設にて2日間(日程は個別調整) |
講義・演習
日程 | 令和6年9月7日(土)・8日(日) |
---|---|
場所 | 未定 |
実 習
県内の児童養護施設にて2日間(日程は個別調整) |
委託される子どもの多くは乳児院や児童養護施設に入所しています。
まず、児童相談所が里親委託が望ましい子どもに関し、子どもの年齢や性格、実親との関係、委託期間など様々な事情を考慮して適当と認められる里親を選定します。その後、施設等において子どもとの面会や外出、外泊を通して互いの関係づくりを行います。そして、里親と子どもの相互の様子や気持ちを確認したうえで、児童相談所が里親委託を決定します。
里親家庭での養育は、公的養育に位置づけられています。そのため子どもの養育を委託された里親には、毎月里親手当や、養育に必要な一般生活費が基準に基づいて支給されます。
養子縁組里親及び親族里親には、子どもの生活費や教育費等は支給されますが、里親手当は支給されません。
- ・里親手当
- 養育里親 90,000円(2人目以降も同額)
専門里親 141,000円(2人目以降も同額)
- ・一般生活費
- 乳児 60,110円、乳児以外 52,130円
(食費、被服費等 1人月額)
- ・その他
- (幼稚園費、教育費、入進学支度金、就職、大学進学等支度費、医療費、通院費 等)
- 当センターでは、市町村役場、保育所、幼稚園、学校、病院を始めとする地域のみなさまに、里親制度についてより理解を深めていただけるよう出前講座を実施しております。研修会やイベント、会合、子育てに関する勉強会などにご活用ください。
- 対 象:
- 一般の方(5人以上)、グループ、団体
- 時 間:
- 30分~120分 ご相談に応じます
- 曜 日:
- 月曜日~日曜日(祝日を除く)
- 費 用:
- 無料
- 講座内容:
- 「制度説明」のみ、または、「制度説明」+「追加講座」(複数選択可)
里親普及促進センターみやざき
(NPO法人みやざき子ども文化センタ―内)
- 0985-20-1220
- satooyakodomo-bunka.org
-
- 場所
- 〒880-0051
宮崎市江平西1丁目5番11号
江平ビル105号
-
- 時間
- 月曜日から金曜日
(国民の祝日及び年末年始を除く)
10時から18時まで